Sunday, October 14, 2007

Google、ビデオ版AdSenseを開始

AdSenseと同様に、Webサイトオーナーは自分のサイトに広告付きビデオを表示して、広告収入の一部を受け取ることができる。

 米Googleは10月9日、AdSenseのビデオ版「AdSense Video」プログラムを開始した。

 AdSense Videoは、Webサイトオーナーが自分のサイトに所定のコードを設置すると、サイトにYouTubeコンテンツパートナーのビデオが表示されるという もの。ビデオは広告付きで、広告収入の一部がサイトオーナーに分配される。サイトオーナーは自分のサイトに表示したいビデオのカテゴリーや個々のパート ナーのコンテンツを選ぶことができる。特に指定がなければ、自動的にサイトの内容に合ったビデオが表示される。

 サイトに表示されたビデオはユーザーがクリックした場合のみ再生され、勝手に再生されることはない。広告はビデオの上にバナーで表示されるか、再 生中のビデオの下部にテキストで表示される。広告主は広告のクリックあるいはインプレッション(露出)の回数に応じて広告料を支払い、コンテンツ提供者と サイトオーナーにその一部が分配される。

 このサービスに参加しているYouTubeコンテンツパートナーは、TV Guide Broadband、Expert Village、Mondo Media、lonelygirl15、Extreme Elements、Ford Modelsなど。

 AdSense Videoは現在、米国で英語サイト向けに提供されている。今後数カ月かけてプログラムを拡大する予定という。

公式サイトや勝手サイトに新たな収入源を──モバイル版コンテンツ向けAdSenseの可能性

コンテンツの内容に合った広告を自動で表示──。グーグルがPC向け広告配信で実績がある「コンテンツ向けAdSense」を携帯向けにも提供する。同社のラーゲリン氏は、公式サイトや勝手サイトの新たな収入源になると話す。
Photo グーグルのストラテジック パートナー デベロップメント マネージャー、ジョン・ラーゲリン氏

 公式サイトの課金モデルだけでなく、一般サイトにもビジネスチャンスが生まれる──。こんなビジョンを掲げ、グーグルがモバイル版コンテンツ向けAdSenseの提供を開始する。

 コンテンツ向けAdSenseは、サイトのコンテンツ内容に合った広告を自動で配信するグーグルの広告サービス。サイト運営者にとっては規模の大 小にかかわらず登録できることや手軽に導入できる点、広告主にとってはよりターゲットに近いところに広告を出せる点などが注目を集め、PCサイト向け広告 としてはすでに定着している。

 モバイル版コンテンツ向けAdSenseの提供を開始する理由について、グーグルのストラテジック パートナー デベロップメント マネージャー、ジョン・ラーゲリン氏は、KDDIと連携して提供を開始した検索連動型広告が順調な伸びを見せ、携帯広告のポテンシャルが見えてきたこと、広告主やサイト運営者からの要望が増えてきたこと、勝手サイトと呼ばれる非公式サイトへのアクセスが増加している点などを挙げる。

 これまでの携帯サイトは、月額課金や従量課金などをベースにビジネスモデルを構築するのが主流となっていたが、モバイル版コンテンツ向け AdSenseを導入することで、新たな収入源を獲得できるとラーゲリン氏。広告収入モデルで課金だけに頼らずサイトを運営できるようになれば、コンテン ツを無料配信するようなモデルも可能になり、これはユーザーにとってメリットになるとラーゲリン氏は説明する。

 「サイト運営者にとっては、勝手サイト・公式サイトにかかわらず新たな収入源になり、ユーザーは課金モデルではないサイトで面白いコンテンツが見 られるようになる。広告主は検索以外でもユーザーにリーチできることに加え、ニッチなサイトにも広告を表示できるようになるのでタッチポイントが増える」 (ラーゲリン氏)

Photo グリーは同社が3キャリア向けに提供しているSNSにモバイル版コンテンツ向けAdSenseを導入。具体的な数字は明かされなかったが、ラーゲリン氏は順調に推移していると話す

 PC版と携帯版の違いは、表示される広告の数や文字数、広告主がサイトを決めて配信する「サイトターゲティング」に対応していない点など。PCと 携帯の両対応になることから、広告主が携帯向けサイトも用意する必要があるが、これはグーグルが提供するモバイルビジネスページで作成可能で、ほかにも広 告のリンクからPhone toで電話をかけるようにもできるという。ただ、サイト運営者が携帯からはAdSenseに登録できないなどの課題もあり、ラーゲリン氏は日本市場の動向 に最適化する方向で検討するとした。

 携帯業界では、すでにいくつかのサービスプロバイダがコンテンツ連動型広告を導入し始めている。競合他社に対するグーグルの強みについてラーゲリ ン氏は、PC版の導入で蓄積したクローラー技術のスピードや精度を挙げる。またPC版の広告主ならツールから容易に携帯向け広告を配信できる点も付け加え た。

携帯サイト向け「Google AdSense」、10月に登場

グーグルは、携帯サイト向けのターゲット広告プログラム「モバイル版コンテンツ向けAdSense」を10月初旬に提供開始すると発表した。
photo グーグル ストラテジック パートナー デベロップメント マネージャーのジョン・ラーゲリン氏

 グーグルは、携帯サイトにターゲット広告を表示できる「モバイル版コンテンツ向けAdSense」を、10月初旬から提供すると発表した。

 モバイル版コンテンツ向けAdSenseは、同社のターゲット広告プログラム「Google AdSense」の携帯電話版。携帯サイトを運営し、そのサイトでコンテンツターゲット広告から収入を得たいAdSenseパートナーを対象としている。

 モバイル向けのテキスト広告は、ほかのAdSense製品と同様にも同社のオークションモデルにもとづいて配信される。システムが運営者のサイト 内を巡ることでコンテンツに関連した広告を表示。ユーザーが広告をクリックした場合、広告主からの収入をグーグルとサイト運営者で分け合う。


photo すでにKDDIとグリーによるau携帯向けSNSの「EZ GREE」には早期導入されている

 グーグルはモバイル版コンテンツ向けAdSenseについて、移動しながら情報を探すモバイルユーザーは効率的に情報を探せるようになり、携帯サ イトの快適性が向上。広告主もモバイルユーザーから大量のリーチを得ることができ、より効率的なマーケティングが可能になるとしている。

Google、CNN.comとAdSense広告契約を締結

 米Googleと米CNN.comは8月28日、CNN.comがGoogleのAdSense広告プログラムを採用することで複数年契約を結ん だと発表した。この契約によりGoogleは、巨大オンラインニュースサイトをAdSense顧客の1社として迎えたことになる。

 AdSenseサービスを介し、多数の広告主によるターゲット広告がCNN.Comのコンテンツに連動して表示される。GoogleはCNN.com全体のテキスト広告枠を独占的に競売方式で販売する。